調教願望 ~T氏の場合~

調教願望の小説課題。

第2段も送ってきてくれたのでこちらに随時追加する形で、更新します。

 

夏の土曜日の午前11時。

すでに日差しは眩しく、アスファルトからの熱で景色がゆらゆらと揺れて見えるほどの暑さの中、Tはスマートフォンに表示された喫茶店を探し歩いている。汗はかいているが、暑さは感じない。冷たい汗が背中を落ちていく。

今日はサトミ女王様に初めて調教を受ける日だ。家庭持ちのTが唯一フリーになる土曜日に、初調教は実施されることとなった。

前日夜遅くにサトミ女王様から、待ち合わせの場所を指定された。Tの自宅から離れた駅前にある喫茶店が指定された場所であった。

どうにか喫茶店を探し当てて、その扉をゆっくりと開く。昔ながらの喫茶店といった雰囲気で、扉の外から中を伺うことはできない。

店内はうす暗く、外の眩しさが嘘のようで、時が止まったかのような時間が流れていた。客はまばら、席は自由に着いて良いようなので、同じくサトミ女王様から指示のあった、店内の奥にあるテーブル席に座った。

まだ、サトミ女王様はいない。

skypeでサトミ女王様に指定の場所についたことを知らせると、10分ほどでそちらに向かう旨の返信が来た。

胸を高鳴らせながら待つT。

するとskypeにサトミ女王様からのメッセージが。

どうせボッキしてるのだろう。許可なく立たせることは許さない。

ハッと気づく。

今日は”調教”を受ける日なのだと。

返信を打とうとすると、さらにサトミ女王様からのメッセージが矢継ぎ早に表示されていく。

・今日は勃起して人並みに射精ができるなど思わないこと。
・射精させるにしても、屈辱的にさせるので覚悟すること。
・お前の股間についている役立たずのものが、誰の所有物かを体に擦り込むようにして教えてやる。

と行った内容が間髪入れずに送られ続けている。

返信も打てずただ、メッセージの内容を読むのに精一杯になっているT。

コツコツコツ

ブーツの足音がTのテーブルに近づくが、メッセージの内容を必死で追っているTは気がつかない。

テーブルの真ん前に人の気配をやっと感じると、そこにはサトミ女王様がいたのであった。Tが想像していたよりも長身で、それでいて包むこむような優しさも感じさせる。あまりの出来事に、立ち上がって挨拶をするのも忘れているTを尻目に、サトミ女王様はゆっくりと席に着く。

「こんにちは」

やはり、優しい声だ。Tも何とか挨拶を返すが、その後の会話がままならない。口をモゴモゴさせて話題も探すTを見てサトミ女王様は楽しんでいるようだ。

「緊張したってしょうがないでしょう。現にこうやって会っているのだから。まぁ、近況でも教えてちょうだい。」

サトミ女王様から話題を振られ、お互いに飲み物をオーダーしてひとしきり会派に花を咲かせた。社会人同士の自己紹介といったところで、ミストレスと奴隷の会話からは程遠く、Tも出会ったばかりとは違い、時折笑顔を見せるようになった。

一時間後。

トイレに立ったTを見送って、サトミが呟く。

「そろそろね」

Tが席に戻ると、サトミ女王様が一言。

「折角なんだから、もう少し椅子を引いて、近づいておしゃべりしたら?」

Tは油断?しているのか、言われた通り椅子を引いてテーブルに近づき、腰を下ろそうとした刹那だった。

ドスッ!

着席すると同時に、Tの股間にサトミ女王様のブーツがめり込んでいる。力加減はしているのが、キチンとポイントは抑えている。ヒールはTの玉袋に刺さって、グリグリと押し込まれる。

目を白黒させて驚くTに対して、サトミ女王様が一言。

「動くな。一切無駄な口をきかずに私の目を見なさい。」

今までのおしゃべりから一転して、サトミ女王様との心の対面が始まったようだった。

Tが少しでも目を逸らそうとすると、サトミ女王様は、ブーツをめり込ませて

「見続けろ。」

と指示を出す。言葉を発しそうになっても、同じく股間をブーツで押し込まれ

「喋るな。」

とピシャリ。

長い沈黙が続く。

サトミ女王様は、捕食者のような目でTを見続ける。睨むわけでもなく、見限るわけでもない。ただ、目の前の獲物に標準を合わせ、相手に動きを取らせないための視線を送り続ける。それをTに受け止めさせ続ける。

最初のうちは、弱々しかったTの視線が変わってゆく。サトミ女王様からの視線から逃げようとしていたのに、まるで自分の運命を悟ったかのように、今はサトミ女王様の視線に吸い込まれるようになっている。

いつしか、テーブルの下で股間を大きく開き、腰を突き出してサトミ女王様のブーツに押しつけるようにしている。サトミ女王様も応えるようにブーツを蹴り込み、ヒールを突き立てる。

「よし。合格ね。場所を変えるからついてきなさい。」

サトミは一方的に言い放つと、Tの股間から足を外して、キビキビとした動きで会計を済ませ、外へ出てゆく。我に帰ったTも慌ててサトミ女王様についていく。

外に出ると、うだるような暑さと厳しい日差し。先ほどの店内とのギャップに目が絡みそうになるTだが、店の前には一台の車が。

「後ろに乗りなさい」

運転席からサトミ女王様が指示をする。

Tは言われた通り、ハッチバックの車の後部座席を開けて乗り込む。シートの上には、ペット用のトイレシートが敷き詰められている。

そのまま席に座ると、サトミ女王様がぐるっと振り返って、Tを見据えて指示を出す。先ほどの捕食者の目だ。

「何を考えているの。お前は身の程を知らないね。早く全部服を脱いでM字開脚で真ん中に座るんだよ。」

「脱いだ服はこちらに渡しなさい。」

サトミはTから衣類をすべて奪い取ると、助手席の下に置いたボックスにしまい込み、鍵をかける。

鍵は電子ロックのようでタイマーには[6:00]と表示されている。

どうやら6時間経たないと開けられなくなっているようだ。

サトミはM字開脚の姿勢になったTの両足と右手を後部座席についた枷で器用に固定する。そして車のエンジンをかけるとTに指示を出す。

「喜びなさい。ボッキを許可するわ。でも、わたしは射精する寸前のペニスが好きなの。わたしが射精を許可したら立っていようといまいと、すぐにだせるペニスが理想なのよ。だから、空いてる左手でその粗末なものをしごいて、射精寸前でキープしてなさい。ルームミラーで確認するからしっかりやるのよ。できないなら、このまま車から放り出すからね。」

Tが慌ててペニスを扱き始める。

しかし、サトミ女王様はまた、車を発車させない。

Tの息が荒くなり、射精が近づいてきたのを確認すると、ようやくシフトノブを回し、アクセルを踏み込む。

「じゃあ、場所を変えましょうね」

 

時刻は昼の1時少し前、人通りの多くなった駅前の繁華街を車が走っていく。サトミ女王様は目的地に向かいながら時折ルームミラー越しにTの様子を確認する。

一心不乱にペニスをしごいて透明な液体を滲み出しているのを見て、一応の満足感を得た。

実はワザと人通りの多い道を選んで走っているので、Tは結果的に多くの人前で寸止めオナニーショーをすることとなる。

緊張して萎縮してしまう心配もあったが、どうやら大丈夫そうだ。

調教までのこの一ヶ月は、Tに妻とのSEXでも射精を許可せず、貞操具による性欲の抑制と時折課題としてノルマ回数を設定した寸止めオナニーをすることによる射精欲の維持をバランス良く行ってきた。

サトミ女王様の熟練の管理技術により、Tのペニスは興奮の極地に追いやられている。

(もとより、Tが筋金入りのマゾなこともあるのかしらね。)

そんなことを思いながらサトミ女王様は車を走らせていく。念には念を入れて、Tをもう少し追い込んでおくか、、、そう考えている。

「そうそう、今のお前の姿は、車載カメラを内向きにして全部録画しているからね。嬉しいでしょう。この様子も、私のHPで公開するからしっかり扱きなさい。我慢汁を垂らすくらいの寸止めじゃダメよ。射精寸前をキープすることを意識なさい。」

そう指示を出してさらに車を走らせる。Tの息が上がって腰が絶え間なく動いている。合皮のシートは溢れ出した我慢汁で光っていて、かなりの量が分泌されたことがわかる。頃合であった。

車は繁華街を抜けてしばらく走り、とあるマンションの地下駐車場で停車した。

サトミ女王様は車を降りると、後部座席のドアを開け、Tの様子を確認する。左手を今も動かし、寸止めを続けているTに対し、ぴしゃりと一言。

「寸止めを禁止する。手を離しなさい!」

Tはビクッと身体を震わせ、手を止める。

サトミ女王様は唯一自由だったTの左手を後部座席の枷に繫ぎ止める。これから車から下ろすので拘束する必要もないといえばないが、こうしたことはきちんとするのがサトミ女王様の流儀だった。

「これから移動するけど、全裸のままでは野良犬だからね、首輪をつけてあげる。」

そう言うと、Tに赤い革製の首輪を見せる。鈴のついた真っ赤な首輪、そこにはこう書かれていた。

“変態寝取られ奴隷マゾ夫 ○○○ 0017A”

Tが書かれた内容を認識に、ペニスを震わせたのを確認して首輪をはめる。

首輪にも鍵がついており、鍵をロックすると、サトミ女王様はその鍵を見せながらTに一言。

「今日の頑張り次第では、鍵を捨ててしまうからね。」

サトミ女王様は常に興奮と恐怖を奴隷に与えることを忘れない。

そこから、首輪にリードを通し頭にはラバー製の前頭マスクをかぶせる。そして、Tを枷から解放し、車外に出す。リードを握るとTを四つん這いの姿勢にさせ、そのまま歩き出す。

「ついてきなさい。」

短く言い放つとサトミ女王様はツカツカと歩き出す。

Tは慌てて四足歩行でついて行くが、サトミ女王様の速さにはついていけず、何度もリードを引っ張られる羽目となった。地下駐車場を抜け、エレベーターの前に来ると、サトミ女王様が思い出したようにアナルプラグを取り出して、Tの肛門に押し当てる。

「忘れてた、尻尾が無いんじゃ可哀想だからね。」

そのままプラグをTの体内に押し込んだ。

車内での寸止めで、Tの会陰部からアナルは自身の分泌液で濡れており、それが潤滑剤の代わりとなって、すんなりとプラグを迎え入れた。

挿入と同時に、また新たな分泌液が、Tのペニスの鈴口から溢れている。

エレベーターに乗り込むと、サトミ女王様は最上階のボタンを押し、四つん這いのTの背中にどっかりと座り込む。

Tは、サトミ女王様の体温を背中に感じながら、興奮を抑えきれずにいる。

その様子を確認して、サトミ女王様はさらに満足感を得た。

エレベーターが止まり、ドアが開くと、サトミ女王様が背中の上でリードを手綱のように引く。

「まっすぐ行きなさい」

Tはサトミ女王様を背中に乗せたまま、エレベーターを降りて部屋へと向かう。

慎重に進まないと、背中のサトミ女王様がよろけてしまうので、細心の注意を払って進んで行く。

一方で、サトミ女王様の感触を背中で直に感じながら、Tはさらに我慢汁を垂らし、廊下に跡をつけながら、廊下の最も奥にある部屋へと歩みを進めた。

部屋の前に着くとサトミ女王様はTから降りて、鍵を開けて、Tを部屋と入れる。

この部屋はサトミ女王様が調教のために持っている部屋で、通常の生活もできるようにもしている。長期間の調教にも耐え得る作りとなっている。

リビングに行くと、サトミ女王様はソファーに座り、その前でTは四つん這いの姿勢。

Tの背中をオットマン代わりにして足を伸ばすと、サトミ女王様からこんな一言が。

「まだまだ、調教は始まっていないよ。これからだから。今までのは前菜にもならないね。」

 

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